音楽に出会うということ
Music: An Encounter リツキー・ササノ Rizky Sasono


グローバル化が進む現代社会において、多文化共生主義、つまり「多文化を尊重すれば世界に平和が訪れる」というという理想主義的なコンセプトは終わりを迎えつつある。この状況下において、アンサンブルズ・アジア・オーケストラは、音楽を通して、人々との新しい関係性を構築する方法とその方法を共有することに挑戦している。

アンサンブルズ・アジア・オーケストラは技術を上達させながら演奏を目指す普通のオーケストラと違って、一般の人々、つまり楽器を持っていない人や経験者でなくても誰でも参加できる。

このプロジェクトは、異なるバックグラウンドを持つ人々が、他者を尊重しながら新しい音楽のかたちを構築していく方法を模索している。つまりグローバリゼーションのただ中にありながら、国を超えて、固有に存在する文化を交換しながら、新しいヴィジョンを提案するという挑戦的な試みでもある。

アンサンブルズ・アジア・オーケストラのパートナーとして、私たちテアトル・ガラシ(Teatre Garasi)とラース(LARAS – Studies of Music in Society)は、今回の「音楽に出会うということ(Music: An Encounter)」というイベントを通して、この考えやアイデアをさらに広めてゆきたい。



リツキー・ササノ|Rizky Sasono 
リツキー・ササノは「Summerbee & the Honeythief」というオルタナティブ・バンドのシンガーソングライター。テアトル・ガラシの作品の音楽監督でもある。ラース(LARAS – Studies of Music in Society)の協同設立者として、社会と音楽の関係性についての出版など多数。

テアトル・ガラシ|Teatre Garasi
ジョグジャカルタをベースに国内外で活躍するインドネシアを代表する劇団の一つ。様々な分野のアーティストが集まり、実験的な現代演劇の創造に取り組む。1993年、ガジャマダ大学・社会政治学部の学生が中心となり設立。芸術監督はユディ・タジュディン。テアトル・ガラシは、ダンス、武術などの伝統に学んだ身体表現、現代的でさまざまなイメージを喚起する舞台美術、日常生活の観察などを融合させる取り組みによって、設立以来注目を集めてきた。また、2001年にはNGO化し、若手演劇人に対するワークショップの開催や出版を通じて、インドネシア演劇界の芸術レベルの向上に積極的に取り組んでいる。
http://www.teatergarasi.org